概要
FP(Fabry–Perot)レーザダイオードの安定な注入同期を実現するため、新たに開発された自動トラッキング技術を採用しています。温度・電流・光学アライメントのわずかな変動によってロックが外れやすいという従来の課題に対し、増幅用ダイオードを常時監視し、微小な補正を自動的に加えることで長時間にわたり安定した注入ロック状態を維持します。高安定なシードレーザと組み合わせることで、Sr冷却向けに461 nmで最大1 W、Yb向けに399 nmで200 mW以上の出力を実現します。これらのシステムは、高価なSHG光源に代わるコンパクトかつ低コストな選択肢であり、TA方式を上回る優れたビーム品質を提供します。これまでに、以下の波長で注入同期システムの動作実績があります(アイソレータ後出力):
370 nm / 100 mW(Yb⁺)
399 nm / 200 mW(Yb)
461 nm / 800 mW(Sr)
480 nm / 400 mW(Rbリュードベリ)
509 nm / 200 mW(Csリュードベリ)
657 nm / 300 mW(Ca光時計)
689 nm / 300 mW(Sr MOT)
698 nm / 300 mW(Sr光時計)
本プラットフォームは構成の自由度が高く、冷却原子、イオントラップ、光格子時計など、幅広い量子科学アプリケーションに対応可能な高性能・低コスト注入同期レーザソリューションです。
特徴
- 対応波長範囲: 369~1080nm
- 波長に依存して最大1Wの光出力
- ワイヤーカット加工フレクシャー機構による高いアライメント安定性と、簡便な最適化手順
- 増幅用ダイオードのユーザ交換に対応
- 非点収差補正により、良好で再現性の高いビーム品質を実現